目覚めのキス
『ニエルー、朝ご飯は?』
「んー…」
体育座りで膝を服の中にしまい込んでソファーに座るニエル。
髪は寝癖がついてて、目は今にも閉じちゃいそう…
低血圧なのか、朝は弱いみたい。
はい、とホットココアをニエルに渡す。
『温まるよ?』
袖から半分くらい出た手でそれを受け取る。
キッチンに戻ろうとすると、エプロンの裾をきゅっと掴まれた。
『ニエル?』
「行かないで」
もう、しょうがないなぁ…
ニエルの近くに戻って、そっとキスをした。
『はい、起きた?』
「…まーだ、」
後頭部を引き寄せられてさっきとは違う深いキス。
『ん…』
「ふふ…おはよ」
こうしてニエルの1日が始まるのでした。