Chang×Nie 3
※BLです!
部屋に戻るとチャンジョの姿はなくて、僕は少しほっとした。
ベッドに横になって頭の下に両手を敷く。
真上、チャンジョのベッドの裏側を何も考えずにぼーっと眺める。
ガチャ…
ドアが開く音がして視線を向けると、水を持ったチャンジョが入ってきた。
Cj「あ、ヒョン。エルジョヒョンがこの間貸したCD返せって言ってたよ」
「うん、わかった…」
目を逸らしてしまった。
やっぱりちょっと、気まずい。
「…今返してくるっ」
Cj「あ、ヒョンっ……」
チャンジョが何か言いかけてたけど、そのまま部屋を出た。
ドアを閉めてすぐ、ドアに寄っかかってしゃがんだ。
はぁ、と一つ溜め息をつく。
チャンジョが何を考えてるかわからない。
普通に振る舞えないのは僕だけで…
"好き"……
それはやっぱり、メンバーとしてとか、ルームメイトとしてとか、それとは違う意味なんだよね…?
チャンジョとちゃんと、話したほうがいいよね…
こんなモヤモヤした気持ちのまま過ごすのはやっぱり良くない。僕たちのためにも…
立ち上がろうとした時、背後のドアが開いた。
「わっ…!」
ドアに体重をかけていた僕は、見事に尻もちをついてしまった。
Cj「え、ヒョン!?」
ドアを開けたチャンジョが驚いた表情で僕を見下ろす。
Cj「大丈夫?」
すっと手を差しのべてくれた。
僕はその手を少し躊躇いがちに握って立ち上がる。
「ごめん…」
Cj「今エルジョヒョンのとこに行かないほうがいいよ」
「え?」
Cj「エルジョヒョン、さっきチョンジヒョンの部屋に行ったから」
そういうことか…
エルジョヒョンとチョンジヒョンは、たぶん付き合っている。
前に、チャンジョと2人の話をしたことがあったっけ。
Cj「ねえヒョン…」
「な、に…」
Cj「俺の目見てよ」
寂しそうな声を出したチャンジョにゆっくり目を向ける。
Cj「ヒョン、俺のこと…避けてる?」
「いや…」
だって………
チャンジョは弟だし、ルームメイトだし、大事な家族のように見てたから…
正直、驚きはあったけど…
Cj「あんなことした僕が悪いんだけどね…」
あれからチャンジョとちゃんと話をするのは初めてで、
"あんなこと"……キスのことを話題にされると余計気まずい。
「…チャンジョは、いつから僕のこと……」
Cj「いつからかな…気付いたらヒョンのこと好きだった。気付いたら…キスして告白してたんだ。するつもりなんて、なかったのに…」
「チャンジョ、僕は…」
僕には……
Cj「わかってるよ。ヒョンにはヌナがいる。だからいいんだ。ヒョンはそのままでいて、お願い」
切なそうに笑った。
「ごめん……」
Cj「そろそろご飯だよ。行こう?」
「うん」
繋がれていた手がそっと離れた。
リビングに向かうチャンジョの背中を追うように、僕もリビングに向かった。
To be continued