コンサートに行かない理由
「ヌナ、今月単独コンサートがあるんだ!」
『そうなんだ!がんばってね!』
満面の笑みで言ってくれたのは嬉しい。
嬉しいんだけど、
「来てくれる、よね?」
『…んー、その日は友達と約束があって』
「2日間やるんだけど、」
『次の日はどうしても出ないといけない会議があるから』
なんだろう…
ヌナってTEENTOPのコンサートに絶対来てくれない…
メンバーとも仲よくなったんだし、
何よりパフォーマンスをしてる僕を見て欲しいのに。
「…ヌナってさ、僕のこと好きなの?」
『どしたの急に』
かっこつけてるところを見て欲しいっていう彼氏の気持ち、ヌナにはわからないのかな。
「コンサート、来てくれないから…」
『用事があるんだって、ごめんね?』
「今回だけじゃないよ、前だってその前だって来てくれなかった…」
『ニエル…』
「僕のことどうでもいい…?」
ヌナが嘘をついてるなんて思ってない。
いつも本当に用事があるのはわかってる。
それでも少しくらい………
『ニエル、大好きだよ?』
俯いた僕の頬に手を触れ、僕を見上げる。
『今から私の気持ち聞いても嫌いにならない?』
「なるわけない、」
『踊って歌ってるニエルはすごくかっこいい。でもニエルは私の彼氏なのに、コンサートではファンみんなのニエルでしょ?愛嬌見せたり、ファンに触れたりしてるの…正直見たくないの…』
え…
それってつまり……
『ファンのみんなはニエルにキャーキャー言うし、ニエルが手を振ったら喜んでさ』
だから、それは………
「嫉妬、ってこと?」
『っ////……アイドルの彼女として一番思っちゃいけないよね…』
どうしよう………
「嬉しすぎる…」
『え?』
「ヌナがそんなこと想ってくれてたなんて、」
嫉妬とか、可愛すぎでしょ…………
「コンサート来れないのは寂しいけど、ヌナが悲しい顔するのも見たくないから」
『……いく』
「え?」
『コンサート、行ってみる…』
「いいの?」
『"みんなのニエル"がどんな感じか知らないのもなんか嫌だし』
「じゃあ僕、ヌナだけ見て歌うよ」
『広い会場だもん、無理だよそんなの。それに、他の子も見てあげないと可哀想だよ』
「わかった、でも触れたりとかは極力しないようにするから」
うん、とヌナの返事が聞こえたのと同時に唇が触れ合った。
『ニエルに触れていいのは、私だけたからね?』
「そういうこと」
僕達は再びキスをした。
今度は深く、甘く。
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最近妄想炸裂ですね…汗
連投したのは久々です(笑)
最近ドリーム機能が使えるサイトで書き直したいという願望が生まれました……
まだまだ先のことかもしれませんが……
まだ何も決めていないのでしばらくはこのブログでお付き合いください。