幸せな朝
カーテンから洩れる光で目を覚ますと
「おはよ、ヌナ」
大好きな声が聞こえて
『ん…ニエル、おはよ』
「寒くない?」
外気に触れていた肩に毛布をかけ直してくれて
『さむい、』
同じ布団の中にいるニエルの腰に腕をまわす。
素肌が触れ合って、お互いの鼓動がよくわかる。
ひ弱そうなくせに、私を包む腕や胸板はちゃんと男の子なんだから。
忙しくてなかなか会えないけど、
この時間だけは私だけのニエル。
今だけ私が独り占め。
そんな想いでまわした腕に力を込める。
「あー…仕事行きたくない」
『だめ』
「わかってる、でももうちょっとこうしてたい」
『ん、いいよ』
「ヌナあったかい」
『ニエルもね』
そんな幸せな朝。