ハロウィン
「ヌナ!ハロウィンだよ!」
ニエルが両手いっぱいにお菓子を抱えて言った。
『うん、お菓子くれなきゃいたずらしちゃうよ?』
「ヌナがいたずらするの?」
『だって、ニエルいっぱいお菓子持ってるじゃない』
「これはリキにもらったんだよ。あいつ今日ハロウィンだからって大量にお菓子持って来てたんだ」
リキくんらしい…(笑)
「じゃあ、このお菓子はヌナにあげる。ヌナは僕に何くれるの?」
『…ごめん、今日はお菓子持ってないや』
「別にお菓子じゃなくてもいいんだよ?」
ほら、と言って唇をつき出すニエル。
すぐにピンときた私はちゅ と唇を合わせた。
「……っ?」
唇が触れた後、ニエルは少し目を大きくしてこっちを見ていた。
『え、何…?』
「ほんとにくれた…」
『ふふ、あげるよ、むしろ私ももらったし』
「もっとヌナちょうだい」
今度はニエルに引き寄せられてキスをあげた。